2023年8月期 中間 ポエック株主コミュニティ PUEQU TIMES

ご挨拶

株主の皆様におかれましては日ごろより多大なるご高配を賜わり誠にありがとうございます。

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2023年8月期 第2四半期においては、新型コロナウイルス感染症の影響が収束を迎えつつある中、急激な為替変動や国際紛争、インフレの進行など、依然として世界的に先行きは不透明な状況です。

このような経営環境の下、水処理及び環境機器の営業を一部アウトソースするなど営業の効率化に取り組んでまいりました。動力・重機等事業におきましては、船舶、プラント機器需要が依然として堅調推移していることから関連機器の製造受託需要獲得に重点をおいた営業を展開してまいりました。
全体としては、環境関連市場の需要獲得など、環境・エネルギー事業部門の牽引により、経営成績は堅調に推移しました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高3,214百万円、営業利益144百万円、経常利益153百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は94百万円となりました。
第3四半期以降につきましても歩みを止めることなく着実に通期業績見通しを達成し、更なる成長を目指してまいります。

株主の皆様におかれましては、変わらぬご理解とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

代表取締役会長 来山 哲二

代表取締役社長 松村 俊宏

連結業績ハイライト

売上高

グラフ

営業利益

グラフ

経常利益

グラフ

当期純利益

グラフ

We are the ポエックグループ会社のご紹介

きらりと光る技術を見つけ、育て、活かすM&A戦略で事業拡大を続けてきたポエック。
「ポンプの専門家集団」からスタートし、
現在の「環境・エネルギー事業」「動力・重機等事業」「防災・安全事業」を支えるグループ会社を紹介いたします。
今回は2019年にポエックグループのメンバーとなった協立電機工業株式会社と
2021年にメンバーとなった株式会社マリンリバーです。
協立電機工業

協立電機工業ってどんな会社?

創業87年、取引先は日本全国200社超のモーター修理会社

当社のメイン事業は産業用機器に組み込まれているモーターの修理であります。他にも産業用ポンプの修理やポンプに関連する製品の販売を行っています。
メイン事業であるモーターの修理では、コイルの巻き替えや溶射加工を行います。修理が必要となるケースは、ベアリング周りのシャフトやハウジングの摩耗により、隙間やガタつきが出て故障するといったことが主な原因に上げられます。こうした故障が発生した場合は隙間を埋めるために溶射加工で肉盛りをするように修理します。なお、肉盛りをするといっても、相手は機械ですからきちんと部品がセットされていなければなりません。このため、各篏合部の測定を実施し不良個所を修理します。また、回転子のバランス調整を行うケースでは、精密な作業が必要とされます。
私たちが扱うモーターは、エレベーターやクレーンなど、動力で動く様々な機械に組み込まれておりますが、当社ではとくに、工場で利用されるポンプに使われるモーターの修理案件が多いですね。

協立電機工業のオンリーワン

短納期かつ高品質を可能にする一気通貫体制

当社が展開するモーター修理の業界は、大企業から社長が自ら修理をしている1〜2人の小さな会社に至るまで様々です。
小さな会社の場合ですと、コイルの巻き替えや溶射加工、回転子やブラケットのバランス調整などのいずれかの工程に特化しているケースが多く、1社で全ての修理作業を行えない会社がほとんどです。
しかし、当社では取り外しから取付まで修理の各プロセス全てを自社で行います。

このように、当社はモーター修理に係る各プロセスを一貫して行えますので、モーターが故障した場合は、顧客は当社に任せっきりで良いということです。顧客は故障の原因を自ら調査する必要もなく、その修理はどの業者であれば対応してくれるかを時間をかけて調べるなど、面倒な作業を考えなくても良いわけです。顧客としては、モーターが壊れて作業が中断しているという、一刻も早く正常な状態にしなければならない状況です。そうしたときに、顧客は当社へ電話一本をかけて一言、「モーターが壊れたので修理してくれ」で問題は解決してしまいます。その後は当社が顧客にとって悩ましい問題を全て引き受け、迅速に解決します。このような顧客の問題を迅速に解決できるからこそ、当社を選んでいただいているのであり、この点が強みです。

この他、当社はISO9001を取得しており、高いレベルで求められる品質基準をクリアし、しっかりとした顧客対応力を持ちます。高品質な水準で対応できる業務マニュアルを整備し、役職員の誰が対応しても均質なサービスをお客様へ提供できる体制を整備しております。当社と同規模クラスの会社が、ここまでの品質水準に対応しているケースは確認できておりませんし、稀なケースです。この点もお客様から信頼される要因になっております。
当社の修理サービスが完了したときには、作業内容を詳細に記した報告書を作成して提示しております、こうしたきめ細かな対応が長期取引に繋がっています。今後も、信頼、技術、安心を提供し続けていくことに注力してまいる考えです。

ポエックグループの一員として

上場企業の信頼性と当社の技術力を武器に新規開拓

グループ加入前は修理業として技術を当社の売りにしており、お客様からいただいた仕事を卒なくこなしてまいりました。その後、製品卸販売を主とするポエックと協業することになり、それぞれの販路を共有することで営業シナジーが生まれています。ポエックと連携した顧客の新規開拓を進めることに加えて業務全般のシステム化、データベース化を進め、仕事の効率が上がっています。
営業面では、ポエックが東京証券取引所スタンダード市場に上場していることで、以前より信頼性が増しているのではないでしょうか。上場企業グループとなったことで、役職員全員のコンプライアンス遵守に対する意識も高揚し、それに必要な体制も強化されてきました。
採用面においては、人材が集まりやすくなっています。当社で必要とされる技術は少し特殊であるため、人が集まりにくい業界といえますが、今年は5名の新入社員を迎えました。修理業は年齢層が高い業界といえますが、当社は20代から40代の従業員が比較的多く、若い人材が活躍しています。このような若い世代が技術を継承してくれることで、技術面で他社との差別化を発揮できる原動力になっています。

これからの協立電機工業

ポエックとの協業を強め、業績拡大

ここ数年、IE3という高効率の新型モーターが主流となってきました。さらに、それを効率化したIE4というモーターも出始めています。このような新型モーターに対して従来機種と同水準で修理対応ができるよう、技術力の向上にも取り組んでいます。
当社を取り巻く環境面では、コロナ禍や半導体不足の影響で新品のモーターの納期が従来と比較して長期化しています。新品が手に入りにくいので、修理の依頼は前期、今期と引合件数が増えています。古いモーターの修理の場合、交換部品が手に入らないこともありますが、ポエックグループに入ったことで、同社の仕入れルートを活用し、部品の供給を受けることができるため、以前と比べて当社が対応できる幅が変わってきたと思います。

ポエックは各営業所の拠点がありますのでそこと連携して、ポエックとの協業をさらに強化していこうとしています。モーターだけではなく、ポンプの修理への拡大や、ポエックの商品販売力なども利用し、もっともっと業績を上げて成長していきたいと思っています。

寒川社長ご経歴

  • 1982年
  • 大日コンクリート工業株式会社 入社
  • 1988年
  • 五大産業株式会社 入社
  • 1989年
  • ポエック株式会社 入社
  • 2003年
  • 株式会社三和テスコ 監査役就任
  • 2014年
  • ポエック株式会社 専務取締役就任
  • 2017年
  • 株式会社三和テスコ 取締役就任
  • 2021年
  • 協立電機工業株式会社 代表取締役社長就任
マリンリバー

マリンリバーってどんな会社?

海水の水温を調節する機器製作のメーカー

当社では海水の水温を調節する機器を製作しております。1つはヒートポンプチラー(海水用インバータ冷却加温ユニット)で、これは海水用のエアコンと考えていただくとわかりやすいかと思います。もう1つは海水に対し優れた耐食性のチタン製熱交換器です。大きくわけるとこの2本柱です。
もともと魚市場や漁業協同組合、水族館の需要がメインだったのですが、昨今の陸上養殖ブームが追い風となり、現在は陸上養殖の案件を多くいただいております。まだまだ海での養殖の方が規模は大きいのですが、海の環境負荷軽減や生産性向上などの面から徐々に陸上にシフトしてきており、全く別の業態からも市場に参入してきております。今はちょうど過渡期で、実証が終わりだんだん商業ベースに乗り、様々な企業がステップアップしていく、そのような段階にあると思います。

マリンリバーのオンリーワン

水産関係一筋の提案力と技術力

まず海水用のヒートポンプチラーについては、製作している会社が国内では非常に少なく競合他社があまりいない状況です。海水は塩分を含むので製品が錆びやすく、不純物も多いため詰まりやすいという、非常に扱いにくい性質なんですね。それに対して当社は詰まりにくいチタン製の熱交換器を使い、自社でチラーという形に完成させます。その技術が他社ではなかなかやっていないため実績があり、シェア的にもニッチトップだと思っております。

チタン製熱交換器については、チタンパイプそのものは、他社でも扱っていますが、当社の強みは、どの位の能力が必要でどんな形状の熱交換器を入れたらいいかなど、お客様の要望に合わせた設計と提案ができるということです。例えばポンプを販売している方は、ポンプについては詳しくても、それを入れる先の水産設備や魚の飼い方などについては分からない場合が多いのですが、当社ではもともと活魚水槽や様々な水産設備に携わってきた経験がありますので、設備全体を通してお客様に対して提案することが可能となります。今までの積み重ねが今日に繋がっておりますね。
その他の技術としては、例えば、熱交換器の継ぎ手の施行です。通常はフランジ継手でピタッと遊びを作らずに固定するのですが、当社ではオリジナルのユニオン継手で前後に動かすことができます。これによって現場の工事がすごく楽になります。これはマリンリバーのオンリーワンですね。

また、ヒートポンプチラーの熱交換器のスケール除去⽅法では創業者である私の⽗、現在最高顧問の吉原教雄が発明考案審査会にて優秀賞をいただきました。この発明は、失敗をもとに思いついたものなのですが、逆転の発想で特許へと結びつきました。このように、いろいろなチャレンジをしていった結果、今があると思っています。

ポエックグループの一員として

シナジー効果を強め、グループとしての事業展開へ

ポエックグループに入ろうと思ったきっかけは、陸上養殖ブームがきている中で限界を感じていたことが大きな理由です。マーケットが大きくなっていく中で、限られた規模の会社では全部をやっていくことはできません。お客様のご相談に乗っていると、当社の製品だけでなく、養殖場そのものから全部造ってほしい、というお話は多くいただきます。それをお断りすることにもどかしさを感じておりました。ポエックが水と空気を専門にしているということもあり、徐々にではありますけど、実際今お話をいただいたときに付帯設備として、当社では取り扱いができなくてもポエックで取り扱いができる商品を一緒にご提案するなど、すごくプラスになっております。
また、ポエックグループにはいろいろな拠点がありますので、その拠点からお話をいただくこともあります。逆に当社から、こんな仕事があるけどどうですか、とご紹介することもあります。

今後そういったシナジーをどんどん強め、展開を広くしていき、ゆくゆくはマリンリバーでは無理でもポエックグループとして、それこそ養殖場そのもの全部をできるようになっていったら、すごく素敵なんじゃないかなと思っていますね。そういう夢があって、ご一緒することになりました。
協業という点では、拡大していく陸上養殖市場に対して、生産力が追い付いておらず、三和テスコでも当社の製品を新たな生産拠点として製作できないかと、まさにそこの交流を深めている最中でもあります。また、三和テスコにVahterus社製のプレートをフィンランドから輸入し、日本規格に基づき製造しているプレート&シェル熱交換器があるのですが、それを水産で使えないかと共同研究も行おうとしているところです。今後の展開を楽しみにしていてください。
また、上場会社のグループに入ったことは従業員にとっても大きな変化です。仕事への責任感を感じるとともに、将来への安心感が生まれたと考えております。昔から整理整頓を⼼がけ、⼀切⼿を抜かずにいい製品を作ることを徹底してきており、以前から皆様に評価していただいていますので仕事ぶりという点ではそう⼤きくは変わってないように思います。ただ、責任感や管理などの面では、相当向上してきております。また、有給休暇の取得のしやすさや⼯場の設備など、従業員の労働環境も徐々に良くなってきていると思いますね。

これからのマリンリバー

業務改革を進め、よりやりがいのある会社へ

少しずつ仕事が増えていっているのは、水産以外では例えばサウナの水風呂にも当社のチラーが使われております。その他にも今盛んになってきている水耕栽培の液肥を冷やすなど、そういった用途もだんだん伸びつつあるかと思います。
ただ、ボリュームでいくと圧倒的に陸上養殖ですね。これについては桁が違います。そこに対して、生産能力の拡大や営業力の強化、そしてより良い製品づくりを進めていきたいと考えております。また、当社の通常の商品で対応できないところに、三和テスコの熱交換器が使えないかなど、そういったことを織り交ぜていき、少しでもシェアを上げていくことができたらなと思っております。

吉原社長ご経歴

  • 1993年
  • 広島大学卒業
  • 同年
  • 大和ハウス工業 入社
  • 1999年
  • マリンリバー 入社
  • 2006年
  • 同社 専務取締役就任
  • 2014年
  • 同社 代表取締役就任