2025年8月期 中間 ポエック株主コミュニティ PUEQU TIMES

ご挨拶

株主の皆さまにおかれましては日ごろより多大なるご高配を賜わり誠にありがとうございます。

2025年8月期 第2四半期においては、雇用・所得環境の改善が進む一方で、欧米諸国の高金利政策や中国不動産市場の調整に起因する海外経済の減速懸念が続き、企業活動を取り巻く先行きには依然として不透明感が残る状況となりました。こうした経済環境の中、各企業では慢性的な人手不足への対応として、自動化・省力化を目的とした設備投資が高水準で推移しており、特に製造業においては投資意欲の堅調さが維持されております。
当社グループにおいては、上半期からの成長基調を継続しつつ、主力である環境・エネルギー事業および動力・重機等事業において、戦略的重点市場を中心とした大型案件の着実な遂行と新規受注の獲得を並行して進めてまいりました。製品供給体制の強化と収益性の改善を両立させ、着実な成長を実現しております。加えて、成長戦略の一環として推進するM&Aにより、2024年4月にはコーベックス株式会社、同年7月にはアイエススプリンクラー株式会社(スプリンクラー設備)が連結子会社として加わりました。これにより、グループ全体の事業基盤およびソリューション提供力が一層拡充されております。
さらに、海外市場の開拓や新規事業創出を見据えた人材投資・体制整備にも積極的に取り組んでおり、当期は収益性の確保と中長期的な企業価値向上の両立を図るバランスの取れた経営を推進いたしました。
以上の結果、当中間連結会計期間の経営成績は、売上高5,274百万円、営業利益492百万円、経常利益513百万円、親会社株主に帰属する中間純利益320百万円となりました。第3四半期以降につきましても歩みを止めることなく着実に通期業績見通しを達成し、さらなる成長を目指してまいります。
株主の皆さまにおかれましては、変わらぬご理解とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
代表取締役会長 来山哲二

飲食店事業への取り組み

ポエックグループでは2024年12月、グループ企業の1つであるPBS株式会社における
飲食店事業および不動産事業の開始を発表しました。
そのうちの1つである飲食店事業とは、どのような事業なのか、
地域創生へとつながる農業の”6次産業化”の確立と将来展望について
PBS株式会社の西原 政博代表取締役社長にお聞きしました。

品質にこだわった水耕&LED栽培のノウハウを広げて地方創生に貢献できるビジネスをめざします。PBS株式会社 代表取締役社長 西原 政博
エメラルドグリーンの美しいヒスイ海岸近隣で水耕栽培による新たなプロジェクトを開始
エメラルドグリーンの美しいヒスイ海岸近隣で水耕栽培による新たなプロジェクトを開始
PBS株式会社は、ポエック株式会社の100%子会社として設立され、水耕栽培による農作物栽培事業、ライフサイエンス事業を展開しています。ポエックグループは水と空気に重点を置いて事業を展開をしており、2023年7月から、水耕栽培農業、亜臨界水プラント、トルクオンといった、分野の異なる新規事業へと参入しました。当社の水耕栽培は、ポエックグループとして研究開発していたナノバブルの技術を基礎として開始されました。土を使わず、LED照射により作物を育てるため、1年中いつでも安定的に収穫ができることが特徴です。このメリットを生かし、農作物栽培に加え、新たに飲食店事業を開始しました。
当社は富山県下新川郡朝日町に事業拠点を置き、2024年3月に、LEDを使った完全密閉型施設でのレタスの水耕栽培とハウス内でのメロンの水耕栽培プロジェクトをスタートさせました。朝日町には、幅100m・東西約4㎞にわたってエメラルドグリーンの砂利浜が広がる「ヒスイ海岸」があります。この「日本の渚百選」にも選ばれた美しい海岸にちなみ、育てた作物は「翡翠メロン」、「翡翠レタス」というブランド名で販売を開始しています。
高付加価値の作物を生産しカフェで提供。地域活性化に貢献する場をつくる
高付加価値の作物を生産しカフェで提供。地域活性化に貢献する場をつくる
「翡翠メロン」は高級メロンに匹敵する、糖度16度以上の非常に甘いメロンです。玉川大学の教授との共同研究によりLED照射のタイミングや時間の試行錯誤を重ね、実現することができました。1玉単位での本格的な販売は2025年6月ごろからを予定していますが、一足先に試食していただいた方からは、「とても甘くておいしい」と高い評価をいただいています。
「翡翠レタス」は、LED照射のタイミングや時間を研究し、ビタミンA、C、Eなどが通常の約2倍含まれる高機能レタスを実現しました。東京にある富山県のアンテナショップにおいて約400円で試験販売したところ、すぐに売り切れるなど、高評価をいただいています。
特に「翡翠メロン」は、2025年4月にオープンしたカフェ「今日もかえりたい。~Melon et Cafe~」でソフトクリーム、パフェ、フラッペに加工して提供しています。ヒスイ海岸を望むエリアにある施設「ヒスイテラス」の2階に位置し、絶景を楽しみながらおいしいスイーツを食べられる新名所として、オープン時には地元ニュースや新聞でも紹介されるなど、地域の活性化に貢献しています。

食と農をつなぐ“6次産業化”ビジネス確立を目指す。将来的には、社会貢献や地方創生に繋げるのが夢
食と農をつなぐ“6次産業化”ビジネス確立を目指す。将来的には、社会貢献や地方創生に繋げるのが夢
私たちは、農業・飲食店運営をビジネスのゴールとは考えていません。水耕栽培に必要なLEDなどの設備の販売、および品質の高い果物や野菜を安定的に生産できるノウハウ、そしてそれを飲食店の運営や販売店を通じて提供する販路の開拓までを組み合わせた「6次産業」ビジネスモデルを確立し、提供していきたいと考えています。
「6次産業」とは、1次産業を担う農林漁業者が、自ら2次産業である「加工」や3次産業の「流通・販売」を手掛け、生産物の付加価値を高める取り組みで、「1×2×3」とかけ合わせて「6次産業」といわれています。当社では、この6次産業のビジネスモデルを確立することで、食と農をつないでいきます。
さらに、おいしくて品質の高いメロンやレタスの産地として富山県下新川郡朝日町を広く知っていただき、将来的には地域への社会貢献や地方創生につながるような取り組みへと発展させていくことが私の夢です。
たとえば老人ホームで、水耕栽培を入居者の皆さまの趣味や生きがいとしてとり入れていただくことも想定しています。水耕栽培は土を使わないので農作業をしても泥だらけにならないことや、台の上で栽培するので屈まずに作業ができることから、入居者の皆さまに気軽に果物や野菜の栽培を楽しんでもらうことができます。このアイデアを思いついたきっかけは、翡翠メロンを試食いただいたご高齢の方が「孫に食べさせたい」とおっしゃったこと。将来、多くの老人ホームで、入居者の方が楽しみながら翡翠メロンを育て、お子さんやお孫さんにふるまうような取り組みができたらと考えています。
高い技術力をもつポエックグループのシナジーを生かしてビジネスの幅を広げる
高い技術力をもつポエックグループのシナジーを生かしてビジネスの幅を広げる
ポエックグループは、多彩な分野でそれぞれトップクラスの高い技術力とノウハウをもつグループ会社を有しています。当社は、プラント施設用のボイラーや圧力容器などで豊富な実績をもつグループ会社の1つ、株式会社三和テスコの協力により事業をスタートしました。ポエックグループが幅広い分野・業界でたしかなノウハウをもつグループ会社を有しているからだと認識しています。
このように、グループ会社同士のシナジーを十二分に発揮して、新事業参入・市場開拓に積極的に挑戦していきます。ポエックグループにこれまで以上のご期待とご支援をお寄せくださるよう、お願いします。

株主配当のご紹介

19期連続配当実施
株主の皆さまへの利益還元を経営上の最重要課題のひとつと考え、
成長と株主還元を両立しております。
2025年8月期(予想)1株あたり配当金70円
2025年8月期(予想)1株あたり配当金70円